和霊神社(宮城県仙台市青葉区一番町3-11-3)
仙台最大の繁華街一番町(東一番丁)にあるファッションビル「仙台フォーラス」の1階受付に行き、「和霊神社を参詣したい」と申し込むと、警備員がやってきて屋上まで案内してくれます。
東一番丁に屋敷を構え、伊達家の重臣だった山家豊三郎という人物が明治初年に屋敷内に店舗を築き旧藩士に商売を勧めたことが東一番丁繁栄の基礎となったとのこと。
また、山家豊三郎は「同邸内に祀ってある山家明神事和霊神社を開放して、一般人に参詣の便を与へ、時々盛んな同社の祭礼を催したりしたので此の界隈が次第に賑はって繁盛してきた」(柴田量平「東一番丁物語」)そうです。
仙台の和霊神社は山家一族が四国から仙台に分霊してきたもので、初め東一番丁にあったものが昭和48年(1973)に台原に遷されました。台原の和霊神社は現存しており、当社は台原からさらに分霊されたもののようです。
ところで、当社が鎮座している「仙台フォーラス」は老朽化のため明後日から長期休業に入ります。休業中は神社の参拝もできないとのこと。
本日案内をしてくれた警備員さんによると、普段は一日1人か2人いるくらいの参拝者が、ここに来て多くなり、今日は20人くらいになりそうだということでした。
「仙台フォーラス」は長く若者のファッションをリードするビルであり、「ラス前」と呼ばれる待ち合わせ場所でした。その前身がスーパー「ジャスコ」であったことを知る人はもう少ないでしょう。
ビルの休業期限は決まっておらず、今後の活用法も未定とのこと。和霊神社の行末とともに、仙台市の中心街がどう変わるのか気になるところです。
EOS R, EF24-105mm F4L IS USM