旅立稲荷神社(宮城県仙台市若林区若林2丁目1-3)
仙台市南部の広瀬橋近くの川沿いに鎮座しています。背景に見えるのは仙台市立病院などがある長町の再開発地区です。
主祭神 保食神(うけもちのかみ)
この神社は、白河天皇の永保年間(1081~1083)の創祀といわれ、山城国伏見稲荷神社の御分霊を勧請し稲荷大明神と称する。神社合祀令により明治4年(1871)9月保食神社(うけもちじんじゃ)と改称、村社に列する。昭和34年(1959)9月旅立稲荷神社と名称を変更する。旅立明神と称することについて、藩祖伊達政宗公が青葉山に城を定め、初めて参勤の際、当時、下河原五軒茶屋といわれた赤壁楼にて休息し、この社に代参を以て道中安全を祈り、日を経て無事に帰着したので神恩に感謝し、直ちに神祇官に奏請して「正一位旅立大明神」を賜り、「旅立明神」の社号を奉ったと伝えられている。(宮城県神社庁HPから引用)
かつては仙台の南は河原町までが城下とされ、この神社が鎮座している付近は城下と外部の境に当たります。「河原町の西南端広瀬川のほとりに下河原五軒茶屋と称された五軒の茶屋があった。かつて江戸参勤の藩主が休み旅人もまたここで別盃を交わすのが習いであった」(「せんだい寸景」NO14,2005年3月から引用)ということです。
茶屋で別れを惜しんだ旅人は、この神社に立ち寄り旅の安全を祈ったのでしょう。
稲荷社なので、手水舎で怖い顔のお狐さんが見張っていました。
広瀬川沿いの土手になっている道路から見た神社です。社殿にけっこう奥行きがあるのが判ります。左側が拝殿、右側が本殿です。
EOS R, EF24-105mm F4L IS USM