津島祇園社(宮城県仙台市青葉区上愛子蛇台原)
牛頭天王(ごずてんのう)を祭神とする神社で、災害や疫病からの守り神として崇敬されています。天保の飢饉(1830年代)の頃、この地域の子どもたち飢えと疫病で沢山亡くなったと諏訪神社の筒粥記(つつがゆき)に記されています。明治16年(1883年)町内の有志3名が村民で結成された伊勢講のおり愛知県津島祇園神社に詣でた際に是非にと分社を申し出、当時の愛子小学校の敷地の一部であったこの場所に地域住民の寄付金で御社を造営しました。毎年旧暦の6月15日には祇園神社まつりが行われています。(境内掲示由緒説明板から引用)
祇園信仰は愛知県の津島祇園神社を中心に東海地方に広まった信仰です。
祭神の牛頭天王(ごずてんのう)は行疫神(疫病をはやらせる神)ですが、その行疫神を慰め和ませることで疫病を防ごうとしたのが信仰の原形であるとのこと。
宮城の津島祇園社は由緒にあるとおり、愛知の神社の分霊社です。
覆屋に護られている本殿は飾り気がなく地味です。しかし、それゆえにむしろ、時の権力者の手によるものではなく住民自らが造営した感じがよく出ていますね。
EOS R, EF17-40mm F4L USM