宇那禰(うなね)神社(宮城県仙台市青葉区芋沢字明神14-1)
主祭神 桓武天皇
室町時代以来の古社であり、芋沢村の「安永風土記」によれば、はじめ郷六に所在したという。当社に伝わる中世の棟札には、いずれも国分家臣・郷六氏と関係があるとされる施主の名が記されてあり、郷六氏の氏神であったと推定される。また現在地に遷座された年代は不明ながら、棟札の記述から、永禄5年(1562)よりも後のことと考えられる。(境内掲示の由緒説明から引用)
社殿は、素木造一間社流れ造(しらきづくりいっけんしゃながれづくり)、屋根はこけら葺きであり、建築された時期は江戸時代初期から中期頃と考えられるとのこと。たいへん歴史を感じさせる建物です。
この日は七五三のお参りに訪れている家族連れがおり、上がり口に靴が並んでいました。
拝殿後方の本殿は、木の囲いで守られています。
社殿に掲示されている装飾もいい雰囲気です。
境内には巨大な古木が生い茂り御神木になっています。中には樹齢400年の木もあり、4本の木が仙台市の保存樹木に指定されています。
ところで、私はこの神社名の宇那禰の読み方をなかなか覚えられず、このブログを書いていてやっと頭に入ったのですが、今はあまり耳慣れない「宇那禰(うなね)」という言葉の意味を少し調べてみました。
「ウナネ」は「宇奈根」もしくは「宇那根」の字が当てられることが多く、「ウナネ社」は全国に存在するとのこと。「宇奈根」は「首の付け根」の意味で、「ウナネ社」は河川の神の怒りを鎮める、治水の守護神的な性格を担って創祀されたと考えられるとのことです。(牛山佳幸氏『「ウナネ」および「ウネネ社」について』を参照)
この神社がかつて鎮座していた郷六地区には現在も広瀬川という大きな川が流れていることから、この社が洪水の除去を祈願するための勧請神社であることは想像できます。
その他、旧仙台藩領に特徴的に分布するウンナン神(鰻の神)との関連を指摘する説など、諸説があるようです。
EOS R, EF24-105mm F4L IS USM
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