笠松神社(宮城県仙台市青葉区小田原4丁目2-31)
女子プロサッカーの選手を何人も排出している常盤木学園高校にほど近い路地を入ると、行き止まりの手前に赤い屋根の社殿が見えてきます。
街を歩いていて偶然発見する、のは難しい神社でしょう。
社殿の正面です。
扁額もなく由緒も不明の神社ですが、石の破片に刻まれた文字から、ここが笠松神社と呼ばれる社であることが判ります。
社殿の奥を覗いたところ、供物をのせる皿やカップ酒の瓶などがきちんと整頓されて置いてありました。また、社殿の屋根は明らかにここ数年以内に葺き替えられたか、赤く塗り直されたものです。
してみると、ここは忘れられ、放置された神社でなはく、今も手を入れている人がいるということでしょう。
いかなる信仰がこの社を支え続けているのか、あるいは信仰とまでは言えないボランティア精神によるものなのか、興味は尽きません。
EOS R, EF35mm F1.4L USM
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2024.01.13補筆
西大立目祥子著「寄り道・道草 仙台まち歩き」に以下の記述を見つけたので引用します。
携えていた住宅地図では、小田原北一番丁通りの南側に小さな鳥居が描かれている。探すと、路地の奥のアパートの裏手にお社があった。もうお参りの人もあまりいない雰囲気だ。「昔はお祭りもやっていたのよ。舞台をつくって子どもたちに歌わせたり、踊ったり。娘が五、六歳のころだから、昭和三十年代ねぇ」と話してくださったのは、「千葉文具店」の奥さんだ。
この「笠松神社」は農家の敷地にあったもので、こんもりと木が茂っていたという。