長命荘天満宮(宮城県仙台市青葉区小松島3丁目10-8)
東北医科薬科大学にほど近い住宅地をしばらく歩くと、
社殿は狭い石段を上った突き当りにあります。
社殿の奥をガラス越しに覗いてみたところ、中は10畳ほどの畳敷きになっていて、テーブルや本棚などが置いてあり、奥に祭壇がありました。祭壇には仙台東照宮から贈られた御神酒が置いてありました。町内会の集会室のようなものに使われているようです。
町内会で管理されているようですので、「台原稲荷大明神」のごとく町内会が創建した神社かと思えば、さにあらず。たいへん由緒ある神社のようです。
よって、郷土史家木村孝文氏の「青葉の散歩手帖」から当社にかかる部分を引用します。
小松島公園の西二百メートル程のところ薬科大学の南に天満宮の小社がある。もとは長命荘といわれた住宅地、今は小松島三丁目に鎮座している。ここは文永元年(1264)天神社が創建され、慶長十六年(1611)現東照宮の地に移転、寛文七年(1667)東照宮創建のため再び榴ヶ岡に移転した。従ってこの地は元天神といわれ、現小社は地元民によって尊崇維持されている。境内に菅廟碑が明治四十一年(1908)建立され、由緒が刻まれている。
ここが元天神であるかについては、異論もあるようです。そもそも確定するに足る文献が不足しているということでしょうか。
私としては、社殿奥の祭壇に東照宮の御神酒が並んでいたのは、単に近所の神社同士のよしみに過ぎないのか、もっと歴史的な意味があるのか、少し気にかかるところです。
EOS R, EF17-40mm F4L USM
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