為朝神社(宮城県仙台市青葉区川内中ノ瀬23)
仙台第二高等学校正門前の道路を横切って、小道を下って行くと、崖の端に鎮座しています。
この地形は、河川の中・下流域に沿って発達する平坦な部分と傾斜が急な崖とが交互に現れる河岸段丘というもので、この社の下を流れる広瀬川によって形成されたものとのこと。
集中豪雨などに襲われたら危ない感じです。
主祭神 鎮西八郎為朝
本社は、江戸時代の文化4年(1807)この地に創祀したという。(社伝)しかし次のような物語を伝えている。天正18年(1590)豊太閤が小田原の北条氏をせめたとき、藩祖政宗は、箱根の底倉温泉で大きな事件に遭遇した際、為朝の霊力によって難をのがれた。爾来伊達家では歴代本社を守護神と尊崇した。(宮城県神社庁HP由緒説明から引用)
為朝といえば、かつて私がCDで聴いていた古今亭志ん生の落語「火焔太鼓」の中に、古道具屋と客とのやりとりで、
「鎮西八郎為朝のとこに小野小町がやった手紙があるんです」
「時代が違う。あるわけがねえや」
「あるわけがないのがあるから、珍しいんです」
というのがあったのですが、そのとき私は鎮西八郎為朝が誰かを知らなかったので、この笑いどころが今ひとつピンと来ませんでした。
志ん生が高座に上がっていた頃は誰もが知っている武将だったのでしょう。名高い人物も時代とともに変わっていくのかもしれません。
ちなみに志ん生の息子の古今亭志ん朝も「火焔太鼓」を演じているのですが、鎮西八郎為朝のところは土方歳三に変えています。
EOS R, EF17-40mm F4L USM